映画「アメリカン・サイコ」はショッキングな殺人シーンや名刺バトルが印象的な作品で、エリートビジネスマンの誰にも理解されない欲求と苦悩を描いています。
本記事では、映画のあらすじ(ネタバレ)や登場人物、キャスト、配信中のVODサービスなどを紹介。
アメリカン・サイコ
また、視聴者でも考察が分かれるシーンを解説していきます。
更新日 : 2025年03月26日
<プロモーション>
映画「アメリカン・サイコ」はショッキングな殺人シーンや名刺バトルが印象的な作品で、エリートビジネスマンの誰にも理解されない欲求と苦悩を描いています。
本記事では、映画のあらすじ(ネタバレ)や登場人物、キャスト、配信中のVODサービスなどを紹介。
アメリカン・サイコ
また、視聴者でも考察が分かれるシーンを解説していきます。
映画「アメリカン・サイコ」は2001年に公開されたサイコ・サスペンスドラマ。1980年代後半のアメリカウォール街を舞台に、1人のエリートマンの誰にも理解されない欲求を描きます。
次項からネタバレなしのあらすじ・キャスト・登場人物・視聴可能なVODを紹介していきます。
・あらすじ
1980年代、ニューヨーク。ウォール街の一流企業で働くパトリック・ベイトマンは、高級マンションに住み、婚約者もいるエリートビジネスマン。社会的な成功を手に入れたかに見えた彼だったが、いつしか満たされない心の渇きを感じるようになり…。
| 公開年 | 米:2000年 日:2001年 |
| 上映時間 | 102分 |
| 監督 | メアリー・ハロン |
| 脚本 | メアリー・ハロン、グィネヴィア・ターナー |
| 製作 | エドワード・R・プレスマン |
| 音楽 | ジョン・ケイル |
ここでは主要な登場人物とキャストを紹介!
1)パトリック・ベイトマン/クリスチャン・ベール
マンハッタンのウォール街にある投資会社に勤める若手エリートマン。
裕福な家庭に生まれ頭脳明晰、容姿端麗と非の打ち所がない彼だが、常に他人と自分を比べ、見下す癖がある。
自分でも歯止めが効かないエゴイズムやナルシシズム、満たされない欲求が暴力的な衝動に現れている。
演じるのは「ダークナイトシリーズ」や「マネーショート」でお馴染みのクリスチャン・ベール。
クールな容姿や作品ごとの役作りが特徴的ですね。
一流エリートマンの顔と狂気の殺人鬼を演じ分ける、ふとした表情にも注目。
2)ドナルド・キンボール/ウィレム・デフォー
失踪したポール・アレンの行方を探す探偵。
ベイトマンの供述や言動から失踪事件に大きく関与していると疑いはじめる。
演じるのはこちらも名俳優のウィレム・デフォー。
味のある演技はもちろんのこと、ちょっと胡散臭い探偵役を見事に演じています。
まさにいぶし銀な俳優ですね。
3)ポール・アレン/ジャレッド・レト
ベイトマンと同じ会社に勤める一流エリートマン。
着こなすスーツから携える名刺まで、どれをとってもセンスが良い。
しかも、同僚のエリートマンたちでも予約できないドーシア(レストラン)を軽々と予約できてしまう。
ベイトマン同様にアレンも他人への関心がなく、ベイトマンを終始他人と間違えている。
当然、全てにおいてベイトマンの嫉妬の対象であり、凶行のきっかけとなってしまう。
演じるのは、ジャレッド・レト。
クリスチャン・ベールがクールなイケメンなら、ジャレッドは甘いマスクが特徴的ですね。
誰に対しても気さくながらも、ベイトマン同様に自分しか見ていない男を巧みに演じています。
映画「アメリカン・サイコ」が視聴できるVOD(動画配信サービス)を簡単にまとめてみました。
配信状況(2021年7月現在) | |
| Netflix | × |
| Hulu | × |
| U-NEXT | 見放題(字幕のみ) |
| Lemino | × |
有名どころのVODでは『U-NEXT』で配信されています。
字幕・吹替(VOD版)どちらも視聴しましたが、筆者的には字幕版をおすすめしたいですね。
#BehindTheScenes: The yuppie all-stars. On the set of 2000's 'American Psycho' with Christian Bale, Reese Witherspoon, Justin Theroux, Samantha Mathis and Matt Ross. pic.twitter.com/9wF1fFBftD
— FilmPhonic (@FilmPhonic) July 8, 2020
▶ヤッピーのオールスター
本作は実際に起きた事件や人物といった特定のモデルがいるわけではないですが、原作の執筆当時に注目を浴びていた「ヤッピー」をベイトマンの参考にしているようです。
Haven't watched #Oscars since Christian Bale was snubbed for his portrayal of young Donald Trump in American Psycho pic.twitter.com/tLGrMxz51V
— Mike Morse (@mikemorsesays) February 28, 2016
▶画像左が若い頃のトランプ元大統領
ヤッピーとは、❝Young Urban Professionals❞の略で、1980年代から使われ始めた20代後半から30代後半までの、金融業・公務員・医師などといった、大都市に住む高所得者のエリートを指す言葉。
日本でいうところのヒルズ族に近いですね。
さて、このヤッピーと呼ばれる人たちの中でも、とりわけ有名なのが第45代アメリカ大統領である「ドナルド・トランプ」でしょう。
アメリカファーストのポリシーからその発言や行動が色々と話題になりましたが、政界に進出する前のトランプは一流の経営者でありビジネスマンでもありました。
彼のビジネスマンとしての成功はトランプの名前を冠する不動産が裏付けていますよね。
まさしく、アメリカン・サイコに登場するエリート達のお手本と言っても良い彼ですが、作中では、タクシーに乗るベイトマンが「あれトランプの車か?」とセリフで登場します。
また、ベイトマンがアレンと食事するシーンで、奥のテーブルにつく女性を見かけて「イヴァナ・トランプ(トランプ氏の妻)か?」というセリフも登場します。
Christian Bale photographed by Martin Schoeller for ‘American Psycho’ (2000) pic.twitter.com/DW8DljXKoj
— GORDON (@VisualNostalgia) August 6, 2021
さて、本作を視聴すると、アレン殺しのアリバイが勝手に成立していたり、殺害現場となっていたアレン宅が翌日綺麗に塗替えられていたり、色々と「?」が浮かぶと思います。
加えて、ベイトマンの行動が妄想と視聴者に気づかせるシーン(ATMのシーンや銃撃戦のシーン)もあるので、妄想と過剰な演出が入り乱れています。
それ故に多くの考察が楽しめる作品かもしれませんが。
今回は、その中でも主人公の犯したアレン殺しについて、いくつかの考察を紹介していきます。
はじめから、全てベイトマンの妄想で実際には殺人など犯罪は犯しておらず、心のうちで起きているという説。
あれだけの殺人を犯して警察の捜査もなく、誰も不審に思わないことは普通では考えられないですよね。
しかも、ベイトマンやその同僚の中でもとりわけ優秀なポール・アレンが突如として行方をくらましているのに会社側も彼のクライアントも反応なしはありえない。
また、ベイトマンは弁護士以外にも、自分の殺人欲求を他人に語っていますが。全く信じてもらえません。
それも、「この人何言ってるの?」という反応ではなく、「何か言った?」みたいな感じで流されてしまいます。ゆえに殺人に関するセリフは実際に言っていないということも考えられます。
しかし、この考察は本作の「他人への無関心さ」というテーマが生きていないので、解釈の一つとしては弱い気もします。
殺人の欲求を妄想として処理できているのなら、最後のベイトマンの独白が意味を成さない気がします。
次に紹介するのは、ベイトマンの父親や務める会社が事件を裏で処理している説。
顧問弁護士がベイトマンの告白を聞き入れなかったり、数日前までは熱心にベイトマンのアリバイを追っていたのに、突如として捜査を打ち切ったり、殺人現場がきれいさっぱりなかったことになっていることから、何か大きな力(権力)が働いたという解釈です。
しかしながら、父親の詳細な情報は映画では登場せず、投資会社の全容を掴むシーンもありません。
そのため、疑問が浮かぶシーンを無理矢理補完しようとしているようにも思えます。
最後に紹介するのは、登場人物同士で勘違いしている説。
ベイトマンを含め、この映画では誰しもが自分の欲求にしか目がなく、他人に対して無関心で、肩書や身なりによって他人を判断していることがあげられます。
例えば、ベイトマンはアレンから終始ハルバーストラムという同僚の1人と間違えられていますが、スーツから眼鏡まで、同じコーディネートをしているせいだとベイトマンは納得しています。
そのため、ベイトマンがアレンを殺害した時、別の場所で同僚と会食していたというアリバイも確かに聞こえます。(同僚から聞き込みが証言のため)
ただ、これだけだと顧問弁護士がロンドンでアレンと食事をしたというセリフと食い違ってしまいます。
そこで、考えられるのは殺したアレンは別の誰かだったというもの。
ベイトマンが頻繁に別人と間違われたり、間違われても訂正せずに会話続けたりしていることが日常化していることから、映像で登場した男もポール・アレンと間違われていると仮定できます。
それならば殺したはずのアレンが弁護士と会食していたり、殺人現場となったアレン宅に訪れてアレンについて尋ねても無反応だったりしたことに説明がつきます。
Today in #HorrorMovie history: #OnThisDate in 2002 #AmericanPsycho2 debuted. pic.twitter.com/IjMo3HFIhP
— VHS Eulogies (@VHSEulogies) June 19, 2019
本作は、ベイトマンの内に秘めていた狂気は、誰にも認められずに終わりました。
彼が警察に逮捕されたり、同僚から非難されたり、その後の展開は謎のままです。
これが視聴者に推理や考察を余地をもたらすのですが、実は本作は続編作品が公開されています。
その名も「アメリカン・サイコ2」。
一体、ベイトマンはどうなっているのか非常に気になりますよね?
「アメリカン・サイコ2」の物語は、主人公レイチェルは他の娼婦とともにベイトマンの凶行に巻き込まるものの、辛くもベイトマンを殺害し逃亡に成功。
事件から数年たちFBI捜査官を目指して、全米屈指の大学入学しますが、研修の過程で内なる狂気が現し、周りのライバル達を殺害していく…。
とまぁ、一応冒頭でベイトマンは登場するものの、ほとんど関係性がなく大学を舞台としたサスペンスドラマになっています。
ちなみに本作は「The Girl Who Wouldn’t Die(死なないで欲しい女の子)」という全く関係ないスリラー映画をベースに、急遽アメリカンサイコ要素を取り入れたそうです。
ナンバリングがついていますが、全くの別物と考えていいでしょう。クリスチャン・ベールもキャストとして登場しませんしね。
また日本では劇場公開はおろか、DVD(日本語字幕・吹替なし)のみの販売となっています。
The movie we're reviewing tonight is so horrible, @NicWise has called me out across all social media for making her watch #AmericanPsycho2pic.twitter.com/MKI8qH0pFI
— StupidSequelsPodcast (@StupidSequels2) September 12, 2017
華やかなウォール街とは裏腹に物欲や見栄に支配されたエリートマンを描いた本作。
他人に無関心な社会と自分の自己肯定ができず誰にも認めてもられないと嘆く男の心境が公開から20年経った今でも印象に残りますね。

"映画・ゲーム・アニメが好きなライター。 お気に入りの映画は「インサイドマン」「トゥルーグリット」です。 最近では料理番組を見ては、夜な夜なキッチンを汚し中。 皆さんが作品を視聴するきっかけになる記事をお届けします!"